シェフが漫画・アニメ・映画に出てくる料理やスイーツを再現する「ベルコルノの漫画飯」。<br><br>普段は、特に見た目にこだわって忠実な再現を心がけている「漫画飯」ですが、今回は少し趣向を変えて、「黒執事」でちょこちょこ出てくるアフタヌーンティーの、ティーセットを本格的に作ってみようと思います。<br><br>アフタヌーンティーが始まったとされるのが、19世紀の半ば。「黒執事」が作品の舞台モデルとしている19世紀のイギリスでは、どのようなものだったのでしょうか。今回はこれをご紹介しようと思います。<br><br>アフタヌーンティーセットは、一般的に3段のものがよく知られています。<br><br>これは、限られたテーブルスペースを有効に活用するためとも言われますが、個人的には、テーブルの真ん中にあるとみんなが取りやすくいというのもあるかなと。3段のセットは、下から順に食べていきます。昔はマナーにこだわる人も多かったと思いますが、今はイギリス本国でも「好きなように食べたらいいよ」という人が多いとのこと。<br><br>一番下の段は、サンドイッチ。現在は色とりどりの具材が用意されていますが、「黒執事」の時代は、貴族のサンドイッチといえばキュウリのサンドイッチ。これは、キュウリのような栄養のないものにお金をかけることが出来るのが、権力と財力の証でもあったのが理由と言われます(しかも新鮮なものを入手するためには、自前の農園・使用人を有している必要がありました)。<br><br>2段目はスコーン。今回は、伝統的なレシピで作成しました。日本人は「スコーンって、パサついて味がなくて、ぱっとしないよね・・・」という人が多い気がしますが、スコーン自体は本来、甘くないものです。ここに、たっぷりのジャムとクリームを乗せることではじめて完成するのがスコーン。<br><br>スコーンにクリーム・ジャムを乗せる際、「クリームを先に乗せる」のがデボンスタイル。「ジャムを先に乗せる」のがコーンウォールスタイルです。どちらにも良さがあり、どちら派も意見を譲らず議論が尽きません。<br><br>一番上の段はお菓子(ペイストリーズ)。アフタヌーンティーは、ただのおやつではなく、貴族の(とくに女性の)社交の場でもありましたから、お話をしながら下の段から順に食べ進めていくと、最上段のお菓子に到達するまでにそれなりの時間がかかったはずです。「黒執事」の時代にはもちろん冷房などありませんから、いくら涼しいイギリスとはいえ、この皿に盛り付けるお菓子は、長時間、常温で放置しても問題のないものを盛り付けるのが望ましいと思います。ちなみに、黒執事2巻の表紙ではアフタヌーンティーセットが登場していますが、ここにはマカロンが沢山盛り付けられています。マカロンの起源はかなり古く、この時代にももちろん存在しています。