早池峰山周辺には現在4つの早池峰神社がありますが、これらはいずれも
明治以前に妙泉寺と呼ばれる天台宗や真言宗の院を持つお寺で、明治の時に強制的に(妙泉)寺を廃して神社(早池峰神社)に改装したものですが、面白い事には、文書の資料が乏しい中、西登山口の大迫(おおはさま)の早池峰神社や南登山口の遠野の早池峰神社の社伝の中で、かつて真言や天台の寺であったことや、天台の慈覚太師(円仁)の訪問伝承や真言宗の進出の事なども記されていることです。
4つの登山口に建てられていた妙泉院のうち西登山口の池上院妙泉寺だけは14世紀から真言宗が進出して(他の3つは天台宗)、同時に真言密教が作り上げた両部神道の理論書(教義書)の「中臣祓訓解」(なかとみのはらえくんげ)に出てくる瀬織津姫という女神(古事記・日本書紀には出てこない)を十一面観音の化身(垂迹)として祀り、この瀬織津姫は早池峰大権現として中世以降信仰を集め、本地垂迹関係が明治政府によって切り離された後も今日まで信仰の対象となっています。
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