「街についてから俺は吐き気がした。芸術という言葉の欠片も無い街の有様に。
誰も作品を見ていない。上面だけの感想を零して、あとは作品以外に目を向けている。
作者の容姿、性格、系譜、経歴。作者は上辺だけの感想を貼り付けた笑顔で受け取っている。客に迎合して作品を描いている。お互いを追いかけてぐるぐると回っている。目も当てられない。目眩がする。見下して見下して、やっと気づく。俺も奴らと何ら変わらない。俺の作品も邪念塗れだ。金欲しさに自分を押し込めて描いた楽譜を見て、俺はもう分からなくなる。」
はした金持って走り出す 馬鹿が寄って集って口遊む
街を抜け舞台幕を開く 夜が追い付く前に
なあ、あんたは気付いちゃいないみたい
だから俺が気付かせてやるのさ 仮面を被って演じ出す
最低な夕暮れだ
夕暮れに沿って歩き出す
作品の道で踵を鳴らす
奴らが睨んで指を差すこれだって音楽だろう
なあ、酔いしれているところ悪いけどさ二日酔いに早く気付けよ
酩酊な足が浮かんでいる影が真下に見える
俺の人生で花は買えない
夕暮れの裏側を見た
明日、生きる金も無く
笑われて死ぬ前に
世の中、笑ってやるのさ
生きた証だけ
茜の中踊るのだ
独り、舞台の上
夕暮れに染まる嘲笑
御笑い種だ高く買え
仮面を被って笑い出す
誰もいない舞台で踊り出す
孤独感ばかり宙を舞う見下す相手もいない
なあ、底無しの劣等感ってやつをあんたは知っちゃいないだろう?
誰もが仮面を被っている薄い音楽の裏で
焦燥感が胸の奥を刺した
響き渡る音が苦しい
空いた、穴で歌うのさ
分からない悲しみに
うち追われつつ今日もまた
歌を描いている
茜の中叫ぶのだ
独り、空の下
街に響き渡る暴論
傲慢だって誇っていけよ
夕暮れの色だって書き殴った
茜が影を焦がしていく
独り舞台の上で笑っている
俺を誰も見やしない
才能より金が欲しい
なあ、金が欲しいんだって
いつからこうなったんだろう
咲いた歌に縋りついた
滑稽に散って行け
傲慢に歌語るのさ
独り、夕陽の下
仮面の上で笑ってもう
誰か殺してくれ
夕暮れに染まる嘲笑
傲慢な御笑い種
見下せば見下されて
誰も俺に目もくれず
後悔が滲んでくまま
夕暮れももう終わる
音楽・絵・動画 / 春浅葱(twitter→@spring_asagi)
歌 / 音街ウナ
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