雨に降られ慣れた街で会った濡れ慣れた瞳の君に見惚れていた。
乾き切った心が痛かった、だから濡れた瞳の君に惹かれていた。
互いが互いを求め合うのにはちゃんとした訳があったみたいで、それなのに馬鹿でわからず終い、この関係性のこと運命と呼んで、君を赤い糸で縛って引っ張って、ずっと、傷付けていた。
この雨が止む頃に君は水浸しの僕を置いていくだろう。
この愛が君の首を絞める前に僕を置いてどこかへ行ってしまってくれ。
影は僕の後ろについてきて瞳を濡らして心を乾かしていた。
幸せのかけらも降られ濡れて、溶け出して泥の中へと混ざっていった。
気づいたら自分もどこにいるか、溶けて心すらも失くしていた。
乾いた風の吹く記憶が僕を許さないで干からびていく。
ずっと雨なんか降っていなかったみたいだ。目が霞んでわからないだけで、君に縋って、涙流させ、全部無駄って、湿って腐って。びしょびしょでもまた君の手を握りたいよ。僕がもう涙を流させないようにしたいよ。
なんて遅いか。
この雨が止む頃に君は水浸しの僕を置いていくだろう。
この愛が君の首を絞める前に僕を置いてどこかへ行ってしまってくれ。
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