「むかしむかし、それは大層美しく、しかしワガママなお姫様がいました―――――」
ある童話を題材にして作ってみました。
作詞作曲:きお
イラストはStable Diffusionで作成
歌詞
空前絶後の美しい姫 ゆえに高慢で傲慢
並び立つ求婚者たちは 尽く笑いものにされ
あなたは酒樽 あなたは雄鶏 あなたは流木かしら
特にそこのあなたなんて つぐみみたいな髭ね
嘲り笑う娘に 父王は怒る
お前は次に来た乞食とでも結婚してしまえ
訪れたみすぼらしい乞食の奏でる音が
父王の心を打つ 「我が娘をやろう」
青ざめる姫をよそに 婚礼は恙無く進み
姫でもなんでもない女は 追い出されました
外は美しい森と街並み つぐみ髭の王がもの
もしあの時選んでいれば 私のもののはずだったのに
籠も編めず糸も紡げず 己が無能を思い知る
城の下女に成り下がり 残飯を持ち帰る日々
今宵は絢爛豪華な結婚式の夜
悔悟の影に沈む私には眩し過ぎて
突然手を取り誘うのは あのつぐみ髭の王
もがく私の袖から 残飯がぶちまかれ
響き渡る嘲笑の中 つぐみ髭が優しく揺れる
「心配ないよ」と言う声は 我が夫だった
試すような真似をしてごめん 一目惚れだったんだ
でも私にはもうそんな 価値など無いでしょう
悪い日々は過ぎ去ったんだ 今こそ式をやり直そう
姫は前よりもなお 美しいのでした