うた=歌愛ユキ
歌詞
ツギハギの事象を揺らして鳴き声の因果に被せる
キメラ的な生地を縫っては、夜の帳の下で覆うの
月並みの辞書を切り抜きスクラップの音をつくるのさ
それがボクで「ぬえ」という名前、名前だけが本質なの
誰のため空に啼いてる? 忘れたわ。
鳥の声はもう響かないし
もういない名前は、高層ビルが墓標
もう観える虎々は学術的なエンタメだ
すべて理解した社会に融けた怪異は暈けて
『名前』だけのあたし
名前に乗ったボクはただある
もうない不思議の残滓だけが空の中に残留してる
夜に啼いた鳥はないのに
乱立された不思議の墓場、ただただボクは夜空漂う
雲が月隠す星空の下、空のボクは声もない
鳴き声の外側だけ取り繕った躰だ
内側は何も無いのにボクはボクなんだよね
自問自答する外郭もないし不可解な線の中で歌うの
空虚に響く都会の夜は冷たいディレイが響くのよ
乾いた空は夜も眠らない
蜘蛛の巣みたいな社会がぐるぐる廻る、絡むの
繰り返すトピックはボクをこの世に縛るのよ。
中身無いボク……
ぬえというキメラの置換はただボクを置き換える記号で
和風な名前がやっぱりボクの主体みたいだね、ね?
重ね合わせた名前の獣、空っぽの鳴き声の鳥
泣きはしない心無い名だ、名前だけある実亡の中
空っぽの情報だけで波乗るようにさ、揺蕩うんだ
ぬえの名前持つのはボクだけで夜にあるだけ無いけど・さ、
今日も縫った傷口触れツギハギの不思議・幻視るの
どうも狂った糸の先は空っぽの胸に向いてる
バラバラの部位は空に向かい伸びてボク作るの、名前の内
いつか啼いてた鳥は居ない、けれどボクは夜に浮かぶの