今度はフリモメンがどのくらいラテン語を歌えるか試してみました。ペルゴレージはバロック期の作曲家で、古典派の先駆けと言われますが、この曲はバロック的な対位法的書法ですね。サルヴェ・レジーナ(Salve Regina)はキリスト教聖歌の一つで、ペルゴレージは数曲を作曲していますが、これはそのうちのハ短調の曲です。これに作品番号P.76を充てているのは、私の知る限りでは東京音大しかありません。弦楽器のみの伴奏としたので、通奏低音のリアライズはしていません。モーツァルトの大ミサ曲中の「クオニアム」に似ている気がしますが、これはモーツァルトの方がまねをしたのでしょう。
本来は明るい詩なのに、この悲壮感は一体何でしょう?結核に苦しみ、26歳に若さで世を去ったペルゴレージの最晩年に書かれたというこの曲は、同じく結核で早くして世を去った、正岡子規の短歌「瓶にさす 藤の花ぶさみじかければ たたみの上に とどかざりけり」を思い起こさせます。
祈祷文は5つの曲に分かれていて、フリモメンには1曲目「サルヴェ・レジーナ」を歌ってもらいました。本来ソプラノが歌うところを、オク下げして歌ってもらいましたが、意外に声域が広く、高音はフリモメンにとっても苦しいみたいです。1曲目の歌詞と大体の邦訳は以下の通り:
Salve regina, mater misericordiae:
vita, dulcedo, et spes nostra, salve.
ようこそ、女王よ、慈悲あふれる母よ
生気よ、甘美さよ、そして希望よ、ようこそ
これでひととおり主な言語を歌わせたので、新人研修終了。え、何か忘れていないかって?そういえば、日本語を歌わせていなかった!
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