それは偶然であり必然であった。
彼は丁度欲しいものがあり、それを入手する方法を考えていた。
だが、都合よく得られるものではなかった。そんな簡単に手に入るのも面白くなかったが故に。
故に、それは数多ある中から慎重に吟味していた。
見付けた。そこには先客が既にいて、何やら手間暇かけて育てているものがそこにあった。
だが丁寧に下ごしらえをしている食材には興味はない。彼の目当てはその食材の副産物だった。
どうやら調理するには難しい食材だったらしい。しかし料理長はこの食材でなければ満足しないだろう。
料理長はとてもこだわりがあり、そういう時はいつも頑固であった。
彼もそんな料理長の特性は理解している。
強固なところを取るのは難しいが、柔らかい所はすんなりと包丁が通った。そこに目を付けてブツリと切り落とす。そうすると料理長が熟成しやすい形になった。
少し思っていたものと違うが、だが思いのほか良い料理が出来そうだ。料理長は喜び、彼は欲しかったものを手に入れた。
カンムスビ
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