「死因調査」
引き出しの奥にしまった声が
夜のノイズにまぎれて消えた
感情の遺体 触れるのが怖くて
ずっと目を逸らしてたんだ
思い出は証拠にならない
ただの記憶じゃ何も裁けない
「誰が私を殺したの?」
問いかける相手もいない
死因は...愛の拒絶、心停止
名前も無い孤独が刺し貫いた
笑顔の仮面が 証拠品として
割れたまま机に残されてた
私が私を見つめるための
最初で最後の「死因調査」
笑えた日の記録は曖昧
切り取ったフィルムに影が差す
時計の針が刺すたびに
言い訳が一つ 増えていた
誰にも気づかれないように
少しずつ腐っていった
「助けて」が喉に引っかかって
遺書みたいに胸を締めつける
死因は...希望の飢餓、呼吸停止
未来の幻影に押し潰された
手帳に書いた 夢は
白紙のままで無効とされた
それでも私は 声を拾って
終わりに名前をつけるために
証言台に立つのは いつだって自分だった
誰かのせいにすれば楽かもなって
でもその瞬間に思考は停止
真犯人は部屋の隅で震えてる
——私だ
感情の検死記録は白紙、
言葉にすると全てが嘘になる
「平気だよ」って笑ってた日は
いちばん誰かに縋りたかった
未遂だらけの希望、
隠したナイフと誤魔化しのスカーフ
手首じゃなくて心が裂けてた
誰も気づかないなら、それが“普通”なのか?
誰かに愛されてたかった
でも、それを伝える勇気は私には足りなかった
だからこの調査は続いてる
ねぇ本当に死んでたのは
あの日の「私」だけなのか?
死因は...私自身、自己否定
証人席に立つのは鏡の中
真実は優しくなんてない
でももう逃げたりはしない
この痛みさえ 生きてる証
最終報告 心臓、微かに鼓動アリ
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