要約<br>藤原直哉氏は「21世紀はみんながリーダー」というテーマで、健康の行き着く先は体内の発酵であるという講演を行いました。講演では、発酵と腐敗の違い、農業の歴史的変遷、現代の食品問題、そして体内発酵の重要性について詳しく解説されました。<br><br>藤原氏は冒頭で、あらゆるものは発酵か腐敗のどちらかの道をたどると説明しました。腐敗は微生物が死に、死の世界が広がる状態であるのに対し、発酵は微生物が増え、生命エネルギーが活発化し、多様な生命が花開く状態です。健康の究極的な目標は体内の発酵を活性化させることだと強調しました。<br><br>農業の歴史について触れ、狩猟採集から農業への移行が人類の大きな転機となり、定住と文化・文明の維持を可能にしたと説明しました。しかし、19世紀までの農業は量との戦いであり、飢饉や戦争による食料不足が人々を苦しめてきました。明治時代には人口爆発に対応するためドイツ流の化学肥料を用いた農業が広がり、戦後は植民地を失った日本がアメリカからの小麦輸入に頼るようになったと述べました。<br><br>藤原氏は現代の食品問題にも言及し、平成以降のバブル崩壊後、安価な食品を大量に提供するために添加物の使用が増加したと指摘しました。例として、渋谷の昼食が昭和末期には1000円程度だったものが、平成時代には牛丼一杯300円台まで価格が下がったことを挙げました。しかし、添加物の健康への悪影響が認識され、特にアメリカでは体に危険な食品や医薬品の使用を制限する動きが強まっていると述べました。<br><br>健康の本質について、藤原氏は体内の発酵が最も重要だと主張しました。腸内細菌だけでなく体全体のバランスと活性化が重要であり、特定の臓器だけでなく全身の健康状態を整えることが必要だと説明しました。発酵には「毒を薬にする力」があり、マムシ酒やスズメバチ酒のように毒のあるものを発酵させると薬になる例を挙げました。<br><br>現代社会では有害物質に日常的に晒されているため、体内発酵を活性化させて免疫力を高めることが重要だと藤原氏は強調しました。対症療法的なアプローチだけでなく、体全体のホリスティックなバランスを整えることが健康の鍵であり、そこにはストレス解消も含まれると述べました。<br><br>講演の最後に、藤原氏は科学のパラダイムシフトの必要性について言及し、要素還元的な現代科学から全体のバランスを重視する新しい科学への転換が必要だと主張しました。経済界においても、大企業中心のマネー資本主義から、中小零細企業が集まり発酵するような産地型の経済への移行が重要だと述べました。