要約<br>藤原直哉氏は「政治がはやせど民は踊らず」というテーマで講演を行いました。彼は政治と民衆の関係性について歴史的な視点から分析し、特に日本における民衆の自発的な動きと政治の関係について論じました。<br><br>藤原氏は、世界的に政治の実態が変わりつつある中で、日本の特徴として「政治が生やしても民が踊らない」現象を指摘しました。中国のような国では政治の指令に従わざるを得ないのに対し、日本では民衆が独自に動くことがあると説明しています。<br><br>歴史的な例として、太平洋戦争時代の民衆の熱狂、明治時代の自由民権運動、日比谷焼き討ち事件、大正デモクラシーなどを挙げ、これらは民衆が政治を突き上げた例だと述べました。戦後の占領期(昭和20年から26年)には政府が機能せず、民衆が自ら生き延びる道を見出したことも強調しています。<br><br>高度経済成長期やバブル経済についても、政府よりも民衆が主導したという見解を示しました。特に1980年代のバブル経済は「民衆の力でバブルをやった」と表現し、政府は税収の自然増収を享受するだけだったと指摘しています。<br><br>平成以降は、ロハス、農業、観光、健康といった分野で民衆が自発的に動き始め、政府はそれに追随する形で政策を打ち出したと分析しています。一方で、政府の経済政策は実体がなく、財政資金が利権によって動かされているだけだと批判しました。<br><br>藤原氏は現在の政治状況について、アメリカの影響力や自民党の総裁選を例に挙げ、政治家たちは「財政資金の分配権を握りたいだけ」で民衆とは関係ないと断じています。彼は、世界中で「民が自ら考え、自ら踊る時代」に入っており、政府ができることは限られていると主張しました。<br><br>最後に、現代の政府の役割は「民衆が独自に動くときに様々なボトルネックが生まれると、ボトルネックを解消するのが政府の仕事」であるという「サーバント型リーダーシップ」の考え方を提示し、講演を締めくくりました。<br>