虎に成り果てた男の話。
↓原作小説
中島敦『山月記』
https://www.aozora.gr.jp/cards/000119/files/624_14544.html歌詞:
月明かりの下
慟哭の詩(うた)が
聞こえては消えた
叢(くさむら)に
僕の意識には
虎が潜んでる
醜悪な僕を
君に見せよう
腐った世の中
俗悪の大官に
屈する下吏(かり)から
逃れたくて
詩作に耽っては
名を遺したくて
焦燥に駆られて
一人叫ぶ
ある夜に僕を
呼ぶ声が聞こえ
山へ駆ける
無我夢中に
いつしかこの地を
鉤爪(かぎつめ)で掴む
僕は虎になってしまった
お願いがあるんだ
この詩を聴いてくれ
僕の生きた証を
遺したいんだ
(詩)
心に傷を負い
人の姿をやめた
この牙や爪に
誰も刃向かえないだろう
ああ、君は行ってしまうのだろう
叢で泣く私とは違う
夕暮れに山を照らしている
あの月に向かって叫ぶ
臆病な自尊心
尊大な羞恥心
《制作にあたって》
この物語では、「虎」というものが醜悪な生き物として描かれていますが、
個人的には、「虎」とは孤高であり、王者であると思っていて、
その勇猛な姿はまさに芸術的な生き物だと考えています。
つまり、山月記における虎を自分勝手な解釈をするならば、
「虎となり、孤高の芸術家として大成をなした。」
という風に考えたくもなります。
世間を捨て、家族を捨て、プライドに潰される李徴が、
最後に真の芸術として昇華される、という解釈をすれば、
彼は少しでも浮かばれるのではないでしょうか...
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