非在探求#5<br><br>解説:<a href="https://note.com/ukiyojingu/n/nf886f214db7d?sub_rt=share_pw" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://note.com/ukiyojingu/n/nf886f214db7d?sub_rt=share_pw</a><br><br>本研究は、衛星都市におけるサウンドスケープの不可聴性と無効化の論理を理論的に検討するものである。序論では、音と都市の関係を問う従来の枠組みを批判し、衛星都市の音響現象が観測・定義の瞬間に逸脱する構造を提示する。音は空間の所有権を拒否し、都市の輪郭を裏切るため、都市音響研究の基本的前提は崩壊する。第1章では、サウンドウォークや測定プロトコルなどの方法論が、提示された途端に自己否定する逆説を明示し、方法論の不在が研究の本質であることを示す。数式や図表は形式的に科学的だが、測定不能性を強調するために挿入され、学術的信頼性の錯覚を演出する。第2章では、音圧と倫理指数の架空的相関や無限棒グラフなど、結果の提示を試みながら、その無効性を露呈する。「結果が存在しないこと」が成果であるという自己言及的構造がここで確立される。第3章では、「都市は耳を持つか」という問いを通じて、都市の自己聴取能力の不成立、聞こえない音の問題、存在と非存在の共存を哲学的に考察する。都市の耳は観測者依存であり、都市構造により否定される。結論では、方法論・結果・耳の不存在を前提とすることで、研究の成立不可能性を証明し、序論への回帰を果たす。本論文は、衛星都市のサウンドスケープ研究が「成立しない研究であること」を証明するために存在するという逆説を提示し、音響現象の認知不可能性と自己否定性を記録する試みである。<br><br>----<br>言葉は伝わらないということを、筆者は連日体験することがあった。まるで自身の書いたものが異常論文のように解釈され、本質的ではない言葉が横滑りする状況を前に、どうしようかと悩んでいたところであった。どれだけロジックを組んだとしても、その言葉が相手に十分に解釈されないのであれば、それはもはや異常論文と対して変わらないといえよう。ならいっそ、異常論文をベースに純粋合成音声音楽を作成すると、どうなるだろうか。<br><br>本作においてベースとされたスクリプトは、筆者のこれまで作成してきたものをベースに作成された異常論文だ。したがって、それは高度な創作性を有しており、学術的客観性を有していない——冒頭の要旨がそうであるように、だ。だがしかし、生成AIによりエンコードされた音とその中にわずかに挿入される言葉は、正常な論文と異常論文との境界線をまるでなかったかのようにする。<br><br>衛星都市≒存在しない都市をめぐる、存在しない論文≒異常論文。無数の矛盾と非在が織り込まれたこれは、果たして何なのだろう。筆者にもわからない。<br />ukiyojingu作品集『都市巡礼』2025.12.30 release<br><a href="https://ukiyojingu.booth.pm/" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://ukiyojingu.booth.pm/</a> <br><a href="https://ukiyojingu.bandcamp.com/" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://ukiyojingu.bandcamp.com/</a> <br> <br>楽曲に対しての投げ銭はこちら<br><a href="https://paypal.me/ukiyojingu" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://paypal.me/ukiyojingu</a><br><br><a href="https://ukiyojingu.com/" target="_blank" rel="noopener nofollow">https://ukiyojingu.com/</a>