要約<br><br>藤原直哉氏は「デフレバブルの崩壊」というテーマで講演を行いました。彼はデフレバブルとは異常にキャッシュポジションが積み上がる現象であり、値段が上がらない、変わらないという常識が行き渡った状態だと説明しました。デフレ環境では経済が単純化され、キャッシュの移動だけで済み、複利計算が不要になり、単利計算だけの世界になると述べました。<br><br>藤原氏によれば、デフレバブルの時代では金利がゼロであるため、事実上無尽蔵に資金が調達できるという考え方が広がり、優先順位の概念が失われました。特に日本政府はこの状態に染まり、金がいくらでもあるという前提で政策を実行してきました。彼は麻生財務大臣の例を挙げ、約500兆円の国債を日銀に抱かせてその資金をばらまいたと指摘しました。<br><br>デフレバブルでは「屁理屈と人脈」で金がばらまかれ、特にアメリカの戦争関連産業が最も資金を持ち逃げしたと藤原氏は主張しています。また、コロナ対策も「インチキ」であり、多くの資金が持ち逃げされたと述べました。<br><br>藤原氏は、日本は約35年間デフレに向かい、デフレが続いたため、一世代以上がデフレバブルの中で生きてきたと指摘しました。この間、「稼ぐ」ということが二の次、三の次になり、借金をすることが当たり前になった企業が多かったと述べています。<br><br>しかし現在、金利は上昇し、デフレバブルは終わりを迎えています。金利上昇により保有資産に損が出始め、金融機関は貸し渋りや貸しはがしを始めると予測しています。藤原氏は、今後企業は物価上昇率(現在日本では3%)以上の利益を稼がなければならず、賃金上昇分も考慮すると5〜6%の利益が必要だと述べました。<br><br>藤原氏は、欧米諸国はインフレバブルに陥り、不正によってかろうじて生き延びてきたと主張しています。現在はデフレバブル崩壊と同時にインフレバブルも崩壊し、金融業の基本である資産負債管理(ALM)が困難になっていると指摘しました。<br><br>最後に藤原氏は、デフレバブルの崩壊によってデフレに浸りきった組織が潰れ、インフレバブルも終わる中で、まともな経営をしてきた人や組織だけが生き残り、経済が正常化して新しい時代に進むだろうと結論づけました。