【再録しました】
『 気付けばサイテーなDudeになってたよ 』
好みのタイプはどんなと聞かれて
かえす返事はいつも決まってた
元気なリスみたいに活発で
ミステリアスな笑顔がそそる勝ち気な娘
悩みのタネがどんどん増えて
弱気な言葉を繰り返すうち
なにも無くしたくない海底で
好みのタイプも無くして手を伸ばす
頭で思う前に口が動き
狭間でいいわけ探してひらめいて
心に落とす前にあなたを堕としていた
気づけばチンケなdudeになってたよ
一緒になろうと覚悟を決めて
過ごすうちに錯誤な気がして
隣で笑う声に引きずられ
自分も楽しいと思い込ませてた
殴られるだろうとマウスピース噛んで
重い気持ちで別れを告げた時
あっさり身を引いたあなたに感謝した
気づけばサイテーなdudeになってたよ
言い訳なんて出てこないほど
ひどい仕打ちを人にして
鏡の自分に溜め息を飲み込んだ
気づけばサイテーなdudeになってたよ
この曲が描くのは、
「気づいたら最低なDudeになっていた男」の末路。
しかもそれは、明確な悪役ではなく、その場の感情・弱さ・都合の良さ に流され続けた結果として
静かに、しかし確実に堕ちていった“普通の男”だ。
冒頭では、「好みのタイプ」を語る軽やかな自己像が示される。
しかし物語が進むにつれ、その理想は徐々に輪郭を失い、何も失いたくない という保身だけが残る。
この曲の要点は、裏切りや破壊を劇的に描かない点にある。
代わりに描かれるのは、頭より先に動く口、言い訳を探す思考、楽しいと「思い込む」感情、別れの場面ですら相手に救われてしまう弱さ、という非常に現実的で、だからこそ痛い人間像だ。
サビで繰り返される「気づけば最低なDudeになってたよ」
というフレーズは、断罪でも開き直りでもない。
それは 裁判後の独房でつぶやく独白 のように響く。
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