夕刻から零時にかけてマジ狂い。
ニコ動で同人拓也見漁っていたら自分の脳がとろけてきたのがわかる。
徹夜してるときのあのぼんやりとした視界に両耳から容赦のない情報が俺の脳を犯してきてマジイキそう。
やばい、早く寝ないといけないのに。
人のぬくもりを感じないジャニ系システム君は俺の事情なんてしらねーよって風に次の動画を自動再生。
すぐさま慣れ親しんだボイスによるきったない情景描写が始まる。
退屈な文章ならいつだって離脱できるのに、どうしてか同人拓也は面白い。
このまま寝不足のまま朝を迎えるのかな、なんて考えていると俺の腹の底からムカムカアングリーが湧いて出てくる。
なんでこんな悩みを抱えないといけないんだ、せめてスッキリしたい。
ピクシブでエロ絵見た後そのまま寝付けるわけねーだろうが。
俺はデスクトップ上でメモ帳を作成、タイトルに「同人拓也」と書き保存する。
さあ、今度は俺のターンだ。
真っ白なウィンドウ、タン、タンと点滅するカーソル。
裏ではいまだに同人拓也が音読されている。
この怒りを、創作欲をお前にぶつけてやる。
つらつらと書きなぐる快感、止めどなく溢れるアイディアはザーメン色の視界を文字で埋め尽くす。
推敲なんかしない、これは読ませる文章じゃない、書きたい文章だ。
俺は今、拓也でオナニーをしている。
時計の針とキーボードが深夜のセッションを始める。
俺の興奮と呼応するようにこのミュージカルはサビを迎え、そして終わりを迎える。
小学生にも足らないであろう文章に俺は一瞥をし、そのまま消去する。
長い一日はこれで終いだ。
最初に異変に気が付いたのは予測変換だった。
美しい日本語、その頭である母音5音が
アナル、イク、馬並みペニス、エロビルダー、雄膣に変わる。
俺は非国民だ。
ムリに狂った代償は、確実に俺を追い詰めてくる。
日常生活、なんてことない会話でふと拓也さんが出てくるときがある。
人格の背乗りが始まった。
ああ、なんて惨状だ。
あの夜大人しく寝ていれば、あの日拓也を知らなければ。
後悔は未来ある者にしか意味をもたらさない。
自らの衝動を抑える度に語録というガスが喉から漏れそうになる。
そして夜になればそのガス抜きの怪文書作成に追われる日々。
しかし書けば書くほど人格は拓也に書き換わっていく。
もう、我慢できねえぜ。
なんでいち男娼の気が狂った文章を模倣してんだよ。
同人拓也なんて視聴者側でいるのが一番賢い立ち回りなんだよ。
いやそもそも見ないのが最適解だろ。