撫子。
貴女との思い出は、数える程しかないけど…貴女を思い出させるものは、数え切れないぐらいあります。そして…何より貴女の笑顔が忘れられない。
遅いでしょうね…今頃になって言うのも。
私は…私は…、私は貴女が好きだった。ただの手駒だと強がりを言っていたけれど…貴女は私にとって大切な人だった!
ドロップ ファイア ジェミニ
バーニングディバイド
「撫子ォォォ!」
「…P、討てましたよ。撫子の仇を…」
『ええ、これで…ぐはっ!』
「!? じ、銃声…!?」
「ブラボー、ブラボー。さすがは四音お姉様」
「撫子!? 貴女、生きて…」
「仇討ちご苦労。褒美は永遠のいとま…と言うべきか?」
『黒井理事長…貴方だと言うんですか、この騒動の黒幕は…!』
「なっ、P…!?」
『藍井さんが何者かに襲われ、その仇討ち。しかしそれは、俺達を排除する為の自作自演だったと…!』
「やっと能天気なお2人でも飲み込めたようですわね。全てはお姉様のPの言う通りですわ。…お姉様方のような邪魔者には何の思い入れもありませんもの。ふぁーっはっはっはっは…!」
「アイドル育成校の中で一番環境が整った美しい初星を始めとし、アイドル界の全てを手にするのが私の本来の計画なのだよ。その為には危険因子を野放しにする訳にはいかんからな…こんな偽の仇敵まで仕立てて、お前達の抹殺を図ったのだ。手負いのお前達をここで葬り去れば、私達2人の敵は最早一人もいない! 私と撫子の極月は、永遠に不滅になるという訳だ!」
「貴女はただ、理事長の命令で…」
「いつも笑いを堪えるのに必死でしたわ、下手な芝居にも気付かず...。滑稽すぎてもう見ていられませんわね…お姉様」
『…藍井さん、貴女の言う通りです。貴女の芝居は…本当に酷い』
「…っ」
「撫子、奴らをすり潰せ!」
「そうはさせないよ。格闘技を嗜むボクが来たからね」
「あ…有村麻央!?」
『良かった、瀬戸際の連絡…届いたんですね』
「貴様、初星の連中に助けを…!?」
「本当はあたしのPっちに行くの止められたんだけど…四音ちゃん、ナイショだかんね♪」
「撫子ちゃん…こんな事、やめにしよう?」
「ぐっ…姫崎莉波、知ったような口を…!」
「どうする? これで5対1、大人しく引いた方が利口だと思うが。それとも…」
「ク…ククク、そこまで自惚れてなどいない。ここは副会長様の口車に乗るとしよう。撫子、極月に戻るぞ」
「四音お姉様…」
「待ちなさい、撫子! 撫子…!」
『…今はこちらも引きましょう。そして、準備をして必ず成し遂げるんです。理事長の討伐と…藍井さんの救出を』