拝啓
梅の花の香りを、恋しく思います。
すっかり夏になってしまいましたね。
この手紙は、あなたに届くでしょうか。
私は知っています。
あなたが私の火葬の際、生前の手紙ごと燃やしてしまったことを。
あなたから送られた手紙を、今でも毎日読み返しています。
けれど、あなたの手元には何も残らないのだと思うと、少し寂しいのです。
私のいない夏を過ごしても、
どうか春を忘れないでください。
敬具
「枯れ手紙」
作詞作曲 - はなつばめ
歌唱 - 可不
イラスト - 伊波いずこ様よりお借りしました。
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あなたの影ばかりを、追ってしまうだけの
私に春も来ないままなんて、知らなかった
肌をなでる、東風と花を見たい
あなただけを書いて
過ぎ去る季節ごと通り越して
嗚呼、まだ忘れたくないと思うだけ
ただ、あなたの見たもの全部を出して
私とその全て分け合おうよ、なんてさ
分かってる、望んでないよね
あなたの返事ばかりを、待ってしまうだけの
私に春も来ないままなんて、知らなかった
郵便受けは茜を受けているばかりで、
私の空の心ばかりを、映していた
肌をなでる、東風と花を見たい
あなたの薫る梅の花よ、春を忘れないで
あなた宛を書いて
落ちる陽のその色ごとを書いて
嗚呼、まだあなたを想っていたいだけ
ただ、あなたの見たもの全部を出して
私とその分け合おうよ、なんてさ
分かってる、届かないよね
あなたの影ばかりを、追ってしまうだけで
私の春はもういないなんて、知らなかった
肌をなでる、黒南風のように
泣きじゃくって
あなたごとを書いて
過ぎ去る季節ごと通り越して
嗚呼、まだ忘れたくないと思うだけ
いつか、あなたの手紙を読んで笑って、
私とその全て分け合おうよ、なんてさ
分かってる、望んでないよね
あなただけを書いて
過ぎ去る季節ごと通り越して
白南風が通る、花を散らして
私とその全て分け合おうよ、なんてさ
分かってる、私の勝手だ
私の返事ばかりを、待ってしまうだけの
あなたは春を前に泣いていた
知らなかった、私の幽霊
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