Stanfordの2年目 20歳の裕子 (9) 宇宙研究所の生活(8) 脚長裕子
でもここでちょっと考えたんだけど、超雄大な多元宇宙の構造を解き明かそうと、ちっぽけな星の片隅でやってる訳で、立面だの平面だの議論してるのはナンセンスじゃあないかと思えて来たの。要は裕子とお兄ちゃんがいて、適当に脚を閉じたり開いたりしてればいいんじゃないかと思えて来たの。これってお兄ちゃんと裕子が子供の頃から大草原で戯れていたそのものなんじゃないかって思えて来たの。それをお兄ちゃんに言ったら、「そうか、俺たちは全く知らなかったけれど子供の頃から大宇宙と交信していたんだな!」て、凄い感慨深げだったわ。さっそく傍に霧箱を置いて研究所の床に寝そべって2人で脚を広げたら、凄い量のダーク素粒子たちがトラップできたわ。でも、脚先を合わせて脚を開くと、裕子はまだまだ余裕があるのに、お兄ちゃんは殆ど目いっぱいなのね。愛すべき短足さん。「裕子が長すぎるんだ。」
裕子の脚をもっと有効に開くために、裕子の長足とお兄ちゃんの短足の長さを合わせてみたの。すなわち、お兄ちゃんの両脚先を裕子のそれぞれ両脹脛の真ん中あたりに持ってきて、2人思いきり脚を開くの。これ裕子の発案のように思うだろうけど、実はお兄ちゃんなのよ。如何にも屈辱的な決断だと思うけど、敢えて踏み切ったのね。科学のためなら、って考えたのね。えらいわ。でも本人結構嬉しそう。裕子の長い脚を受け入れてくれたのね。ありがとう。そんなこんな考えていると、さて、どうでしょう。霧箱がビッグバンになるんじゃないかってくらい、ダーク素粒子群がトラップされたわ。
そして、裕子とお兄ちゃんは更に悪乗りして、お兄ちゃんのプラスと裕子のマイナスを出来るだけ近づけようとしたの。そしたら両極が触れる直前に霧箱が突然発光し、凄いハレーションを起こしちゃった。これも1つの大発見よね。この瞬間に2人の間で凄まじいエネルギー交換が起こったってことよね。でも日常の観測には「過ぎたるは及ばざるが如し!」って訳で、すぐに2人は引き離されちゃった。