痴漢との闘いに何となく敗北して気分が落ち込んだ状態で駅のプラットフォームを歩いていると、突然男の子の鋭い鳴き声が聞こえて来たの。フォームから下を覗いてみると、2歳くらいの男の子がレールの上に横倒しになっておもいっきり泣いていたわ。ここから転落したのね。裕子は咄嗟に脚をレールの方へ踏み出してしまったの。ヤバイ、衆人環視の中で裕子も転落するかと思った途端、何と脚が地面に付いたのよ。裕子の脚って随分長かったのね。自分でも吃驚したわ。そして、男の子に、声を掛けたら、その男の子は裕子の脚にしがみつき、木登りよろしくよじ登って来たの。そうして裕子は男の子を抱えて後ろにのけ反って救出劇はあっという間に終わったわ。